『ニュートロ』って言葉をしってますか?
新しい寿司ネタではありません。
「ニューレトロ」のことなんだそうです。
現代に蘇るゾンビ?!
ファッション業界の法則で20年周期くらいで
ファッショントレンドが復活すると言われてます。
ところが、最近はファッションに限らず、
ここ数年、車や自転車などの分野でも
『ニュートロ』化がすすんでるんです。
車も過去の名車が現代版に
アップデートして新車で登場しています。
なぜ、過去のモノが今更、登場するのか?
ま、考えるまでもないのですが、
当時を過ごした世代が企業のトップになってたり、
結婚して子育てもひと段落して余裕ができて
当時の趣味とストーリーを懐かしんで復活するパターン。
デジタル世代のその子供達が、親の影響を受けて、
アナログなデザインに新鮮さを感じて
興味を示すパターン。しかも親が当時をリアルで
体験しているので、やたら親子で共感したりして・・。
スケートボード、BMX、バイク、サーフィン・・。
サブカル系のフィールドに行くと、
『親子2世代で楽しんでる』人の多い事!
仕事命だった、又はバブルでオトナの遊び命だった
親を持つ80年代の自分には想像できなかった事です。
あと、デジタル世代にとってはSNSや
動画配信もあるので、昔のモノを目にする機会が
多くなっているのもあるんじゃないかと思います。
ただ、今の世代と、
懐かしんでる自分世代と違うのは、
・ホンモノを選ぶか
・ゾンビモノを選ぶか
Z世代の『ニュートロ』感覚は、当時の
リアルレトロに新しさを感じ好む傾向があるんですね。
理由は『サスティナブル』な考えとか、
バブルが弾けた『氷河期世代』生まれなのも影響してそう。
Z世代にとって『サスティナブル』は当たり前のこと、
究極「余計な買い物はしない」のが『サスティナブル』だと
考える傾向がある世代なんだそうです。なので、
買い付け先も、プレミアム価格で売っているような
マニアが集まる専門店より、リサイクルショップや
ネットオークションを活用して「人とは被らない」
レトロで新しいものを探して個性や新鮮さを楽しむそう。
一方『ゾンビ』を選ぶ世代は70年代、80年代の自分世代。
「高度経済成長」「バブル」真っ只中を経験し、
「今までに無かった新しい機能」を好んで求める傾向が。
アレもコレもと集めたがる層。
過去には無かった新機能があり「当時の感覚」も
楽しめ過去のデザインが復活した、ゾンビ型で
更に「全部盛り」を好む傾向が。
その心理が如実に現れているのが
『トリビュート・モデル』『ネオ・レトロ』など、
当時のアイコン復活が著しいプロダクトの数々。
あと10年もすれば、今度は90年代~00年代の
世代が社会の表に立つようになると当時、
子供の頃に流行ったモノが、アップデートされて、
ブームになるのは必須なんだろうな。
アニメやゲームのキャラが等身大の
AIロボットが掃除を手伝ってくれるとか・・?
お掃除ロボットの進化系的な。
そう考えると、過去の流行ったモノ、ビジネスの
事例から逆算すれば将来ビジネスの仕掛け方とか、
アンテナを今から立てておくことができます。
あとは、その時になったら最新機能と、
当時の考え方をガッちゃんこすれば出来上がり。
ファッション業界なんか『今年の流行は』とか
メディアでは言ってますけど、数年前から
仕掛けるために既に準備してますからね。
「来年はこのカラーで行きましょう!」なんて。
だから、業界全体が何故か同じ色合いの
ファッションになる。それも「マーケティング」です。
いずれにしても、
・当時のストーリーがあるホンモノを選ぶか
・温故知新、ハイブリッドなゾンビを選ぶか
両方を活かせればかなりの上級者だけど、
あなたは、どちら?
P.S. こぼればなし。
まんまと、
マーケティングに乗っかりました・・。
1987年頃に先輩が当時、乗っていた
20万以上する(※)『HARO マスター』は
当時の中学生には高値の華で買えなかった。
当時のプロライダー『デニス・マッコイ』の
シグネチャーモデルでネオングリーンの
イカれたセンスに当時は痺れた。
その憧れだった『HARO マスター』が、
コロナ禍の直前の年に復活。
しかも、オジサンでも乗れるサイズになり、
24インチと26インチのモデルを漕ぐのも軽い、
アルミフレームで、というイヤラシサ満載。
カタログには、
「FREESTYLERで繰り出しましょう!
きっとペダルを踏んだ瞬間、恋に落ちてしまいます。」
だって。
『完全、狙い撃ちされてる。
コレは、マーケティングだ!罠だ!』
ハイ。一瞬で恋に落ちました・・・。
BMXとは?
「バイシクル・モトクロス」の略で、
自転車のモトクロス版。
フレームは軽くて粘りのある『クロモリ』が定番。上級クラスになると『4130クロモリ』とか、
『4130バテッド・クロモリ』など車種と
価格でも素材が違う。最近はアルミフレームも主流。
ルーツは1970年代にアメリカで
ブームなり70年末頃から日本へ。
80年代は、自転車ショップなどが主宰の
BMXチームも増え、その影響でレースも盛んになり、
湘南の平塚では河川敷のコースに、
多い時は350人位が集まり順位を競った。
キッカケは映画「E.T」で満月をバックに
空をE.Tと飛んでいた自転車。
因みにあのBMXメーカーは日本の「桑原」。
当時、国内販売をほとんどせず、
アメリカをターゲットにして日本には逆輸入。
「レッドライン」BMXも実は日本のメーカー。
何気に「赤白」の組み合わせで、日本を連想する
カラーの車体はネオンカラーが主流の80年代当時は、
地味だったけど、今見ればセンスがバツグン。
きっとそれが、Z世代が抱く
「ニューレトロ」と同じ感覚なんだろうな・・。
当時は日本製ってだけで「高級車」。
パーツも全部、当時はメイド・イン・ジャパン。
アメリカ人達には憧れで横浜辺りで乗っていると、
外国人によく声を掛けられた。
現在の完成車は台湾、中国製がほとんど。
高級な特別仕様でアメリカ製。
日本製のメーカー完成車はほぼ皆無で残念!
今回、購入した復刻版も当時は、
アメリカ製でしたが今回は中国製でした。
(価格も当時より全然、安いけど)
※現在は「ハローバイクス」として
マウンテンバイクから、子供用の自転車まで、
大手サイクルメーカーとして存在。
ルーツは『ボブ・ハロー』というライダーが
レースの待ち時間に、暇つぶしで曲芸を
披露していたのが始まり。
後に「フリースタイル」というカテゴリーが出来た。
なので、当時はアスファルトの会場で、
オフロードウェアとモトクロスヘルメットで
フリースタイル大会をしていた。
今思えば、格好がチグハグで笑える。
BMXレースは『mongoose』、
フリースタイルは『HARO』、
ビジネスで成功したのは『GT』。
『GT』は「ゲーリー・ターナー」の頭文字。
オリンピック正式種目にもなった現在のBMXは
ガレージブランドから派生したメーカーが主流で、
老舗メーカーの多くは消滅か吸収合併されている。
コアな現役ライダーからすると、スタイルよりも、
企業になり、利益を追求する老舗BMXメーカーは、「ダサい」印象を持たれたりしますが、
大きな資本力を活かして主流メーカーよりも
最初から装備やパーツが豪華だったり、
実は、OEM生産して現ブランドへ供給してたりする。
老舗BMXメーカーをダサいという、
現役BMXライダーはそれを知ってるのかは??
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